築50年の戸建をショールームに①計画&準備編
改修は楽しそうに思えるかもしれませんが、築年数が経過した住宅には様々な問題があります。
今回は、ショールームを作る前の計画や準備の様子を紹介します。
築50年の現状
まずは、着工前に済ませなければならないことからはじめました。
モノの整理と処分
モノが多いと、作業日数や処分費用といった時間的、経済的負担が大きくなります。
人によっては、大量のモノの前に、精神的に苦痛を感じる方も多いでしょう。
幸い整理収納アドバイザーとして現場の経験があったので、家具の処分も含め全体の作業工程を決め、計画的に整理と処分を行いました。
整理完了までの日数と処分費用
2人の作業で約30日。
処分したゴミの量は、2トントラック3台分。
タンスやサイドボード、タンスに収納されていたバックや服、食器、壊れた家電、古い布団などかなりの量だったので、処分費用は約50万円近くかかり、整理の大切さを痛感しました。
※解体のゴミは産業廃棄物となるため、処分費用には含まれていません。
工事概要を決める
各専門家からのアドバイス
築50年ともなると、あちこちに老朽箇所が見られます。
安全性に配慮し、構造(大工)、電気、水道などの専門家からアドバイスをもらい、工事概要を決めました。
時の流れがもたらす心地よさを感じられるよう、工事日数や予算を考慮して、建物の改修は必要最低限にとどめました。
間取りも大きく変えず、老朽箇所の補修や元々土間だった場所を元に戻す程度にして、シンプルに壁紙を展示することを最優先にしました。
アドバイスを参考にして、あたたかみを感じる照度で壁紙を演出することに決めました。
その結果、当初予定していた照明器具が不要となりコストダウンに繋がりました。
各専門家からの知識や経験に基づいたアドバイスは説得力があり、とても参考になりました。
メインウォールの壁紙を決める
柱が剥き出しになった在来工法で作られた住宅に合わせて、「自然」をテーマにしました。
一口に自然と言っても、壁紙には、デザインも色彩も素敵なものがとにかくたくさんあります。
壁紙提案の場合と同様に、まずはテーマを決めて、次に空間全体をまとめるためのカラースキーム(色彩計画)を作りました。
施工面が大きいメインウォールには、私たち自身が「美しい」と感じる壁紙を選びました。
現在では張り替えてしまったデザインもありますが、当初選定した壁紙の一例です。
壁紙施工に不向きな場所
化粧仕上げ石膏ボード天井やラミネート天井、砂壁など壁紙施工に不向きとされている箇所がありました。
当初は、施工可能な状態に改修する予定でしたが、新たな技術や知識の習得につながることを期待して、入念な下地処理を施し施工することにしました。
おかげさまで店内見学では、人気のポイントになっています。
不測の事態に備える
優先順位を決める
工事中の予期せぬ問題や追加工事の発生はよくあることです。
解体工事やゴミ処分費用など工事ごとの内容や費用、こだわりのポイントなどを整理し、事前に優先順位を決め、不足の事態に備えました。
家具やキッチン家電は後回しにできるので、ゆっくり選ぶ時間と捉えて、目の前の工事に集中しました。
ショールームBefore/After
築50年の戸建だからこそ、壁紙を変えるだけで部屋の雰囲気が大きく変わることを実感いただけるのではないかと思います。
こちらの動画で施工前後の様子をご覧ください。
まとめ
ゴミ処分だけでも1ヶ月近くかかる長い道のりを経て、お客様の想いを体験することができました。
ショールーム作りを通して、廃棄物の量が少ないとコストダウンにつながり、その後の選択肢を広げることを痛感しました。
こだわりの空間づくりのはじめの一歩は、整理の習慣化が鍵となります。
完成までスムーズに進めることができた事前計画も、整理の習慣を通して身につけることができます。
お客様の理想の空間づくりにお役立ていただけるよう様々なサービスをご用意しています。
壁紙を変えたい、そう思ったらお気軽にお問い合わせくださいませ。
実際の工事の流れは、次回に続きます。
次回もお読みいただけますと幸いです。
見て、触れて、想いをカタチに!
ショールームでは、インテリアコーディネートの事例展示を通じて、理想の部屋づくりのヒントをご提供しています。
事例をご覧いただきながら、経験豊富なスタッフが直接お客様のご相談を伺います。
カタログや写真では伝わらない細かなニュアンスを、ぜひショールームでご体感ください。