施工の現場から|ちょっと聞いてほしい話
こんにちは。当社代表の青山です。
私たちは日々、さまざまな現場に立ち会っていますが、そこで感じるのが「壁紙や施工について、意外と知られていないことって多いんだな」ということ。
今回はその中から、特によくいただく質問や、誤解されがちなポイントを3つ、ピックアップしてみました。
「色無地の壁紙って、シンプルで簡単なんでしょ?」
「この建具にも壁紙、貼れますか?」
「…職人さん、なぜずっと壁を見てるの?」
どれも実は、現場ではよくあるシーンなんです。
壁紙を選んだり、依頼を検討される際の、ちょっとした助けになればと嬉しいです。
「色無地の壁紙は簡単」なんて思ったら要注意!
一見シンプルで扱いやすそうに思われがちな「色無地」の壁紙。
「柄がないから色無地の壁紙って簡単なんでしょ?」
そう言われがちなんですが、実は、濃い色の壁紙になればなるほど、継ぎ目が目立ちやすいという特性があります。
なぜかというと、壁紙の裏打ち紙は白いものが多いため、カット部分のわずかな重なりや隙間から白がのぞいてしまうんですね。
そのため、光の当たり方や位置によって、スーッと線が見えることがあります。
ちなみに、白やごく淡い色の壁紙は、この「継ぎ目問題」が比較的起きにくいです。
ですが、濃いグレーや紺、黒、深緑などになると、裏打ち紙の白がどうしても際立ってしまうので、慎重な施工が必要になります。
さらに、エンボス(凹凸)加工のない薄い(壁紙の厚み)色無地の壁紙は、表面に凹凸がない分、継ぎ目が出やすくなる傾向があります。
仕上がりに影響するので、お客様が継ぎ目が目立つタイプをお選びになった場合は、ショールームの施工事例で、直接確かめていただいてます。
それでやっぱり気になる場合には、お客様の「こうしたい」という気持ちを大事にしながら、仕上がりのことも考えて、別の壁紙を提案することもあります。
襖・建具に貼れる?その前に確認してほしいこと
「このドアにも貼れますか?」「襖にもできたら素敵ですよね」
そんなご相談もよくいただきます。
まずお伝えしておきたいのは、建具や襖は、本来は表具師さんや建具屋さんの専門分野ということ。
当然、昔ながらの襖などは、壁紙を貼るのに向いていないものもあります。
ただし、最近の建材や襖の仕様はとても多様で、ものによってはクロスを施工できるものも増えてきています。
とはいえ、実際に貼れるかどうかは構造を見て判断することになります。
中には、下地の材質や開閉の影響で施工が難しいケースもあるため、ご相談の際に、襖や建具の写真(断面も含めて)を撮ってきていただけると助かります。
じっと壁を見ている理由
施工現場に立ち会ったことがある方なら、もしかしたら一度は思ったことがあるかもしれません。
「あの人、ずーっと壁見てて、手止まってない?」
いえいえ、違うんです(笑)
壁紙は、一気に貼り進めていく作業なので、仕上がりを左右するような重要なポイントがある場合は、事前にしっかりシミュレーションしておく必要があります。
これは、職人が「割り付け」(柄の位置決め)や「貼り出し位置」を真剣に考えている時間なんです。
さらに、室温が高い日は糊の乾きが早いので、その影響も見越して準備しておかないと、仕上がりにムラが出てしまいます。
つまりこの時間は、施工の勝負所を見極めている瞬間なんです。
手は止まっているかもしれませんが、…真剣です。
以上、現場で感じた「ちょっとした話」がお役に立てば嬉しいです。
現場で気づいたこと、知っておいていただきたいことを、これからも少しずつお伝えしていけたらと思います。
今回の内容が、壁紙選びやご依頼のヒントになれば幸いです。
ショールームでは、実際の施工事例をもとに、より具体的なご相談にも対応しております。
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