草間彌生美術館 訪問記
美術館や博物館は、身近にインテリアに触れる場所としておすすめです。
今回は、東京都新宿区にある草間彌生美術館を訪れた際のレポートをお届けします。
美術館概要とアクセス
草間彌生美術館は、新宿区にある私設美術館で、世界的に有名なアーティスト草間彌生の作品を展示しています。
目を引くカラフルな色彩や、シンボルとも言える「かぼちゃモチーフ」の作品で広く知られています。

入館方法と注意点
この美術館は完全予約制・定員制のため、事前にウェブサイトでチケットを購入する必要があります。
窓口での販売はありません。
- 入館は指定時間のみ。遅刻すると入館できないため要注意。
- 早く着きすぎても館外待機は控えるよう求められます。
- 入館時は予約時のQRコードを提示。
美術館の建築と周辺環境
美術館は新宿の高層ビル群から少し離れた静かなエリアに位置しています。
最上階の屋上からは周囲の景観を楽しむことができます。

企画展「私は死を乗り越えて生きてゆきたい」
会期:2024年10月17日(木)~ 2025年3月9日(日)
展示構成と特徴
本展では、1940~50年代の戦争の影を感じる作品から最新作までが展示され、草間彌生の死生観の変遷が紹介されています。
館内は5階建で、各階に異なる年代の作品が展示されています。
階段移動が多いため、大きな荷物は受付で預けるのがおすすめです。
撮影OKなエリアもあり、カメラが手元にあるとより楽しめます。

展示の流れ
- 初期のモノクロ作品(1〜2階)
- 色彩が増していく過程(3〜4階)
- 屋上展示(最上階)
展示空間の特徴
作品の色彩が変化していくなか、黒いドットが一貫して空間をつなぎ、統一感を生み出しています。
フロアごとに雰囲気が異なりつつも、視覚的なつながりを感じられる展示構成になっていました。

3階展示「再生の瞬間」(2024年)
このフロアの目玉作品は、詰め物入りの布製オブジェが天井から吊るされたインスタレーション「再生の瞬間」。
特に印象的だったのは、天井から吊るされたカラフルなオブジェと窓からの光が重なる瞬間です。
その場に立つと、まるで自分自身が作品の一部になったような感覚になり、ビビッドな色彩の力を全身で体験しました。

最上階展示「大いなる巨大な南瓜」
最上階には、草間彌生の代表作のひとつ「大いなる巨大な南瓜」が展示されています。
このかぼちゃモチーフは、彼女にとって単なるデザインではなく、「じんせいのはんりょ」、「わたしのこころ」(ひらがな表記)と語られるほど特別なものだそうです。
屋外展示では、より強い存在感を放っていました。

鑑賞を終えて感じたこと
館内の展示を巡る中で、草間彌生作品の世界観が一つの大きな流れとして構成されているように思えました。
屋上にたどり着き、鑑賞を終えた後にエレベーターで1階へ戻る流れは、まるで生死の繰り返しのようでした。
これまで彼女の南瓜モチーフには苦手意識があったのですが、今回の鑑賞を通して、その奥深さと個人的な意味を知ることができました。
インテリアでは、色の組み合わせ方によって空間の印象が大きく変わります。
鑑賞を終えた後、色の組み合わせ方に、新たな視点が加わったように感じました。
終わりに
美術館の1階には、コンパクトですがミュージアムショップが併設されています。
草間彌生デザインのグッズや、企画展とタイアップした限定アイテムも販売されていました。
以前、別の場所で草間デザインの手ぬぐいを購入したことを思い出しました。
後日、手ぬぐいであずま袋を作ったところ、屋上展示の雰囲気にそっくりなアイテムになりました。
草間作品のエッセンスを日常に取り入れる楽しみ方として、こうしたアイテムを活用するのも良いですね。

今回、草間彌生の作品から、色彩が心に与える影響を改めて実感し、自由な発想で色を取り入れる大切さを感じることができました。
近隣には、漱石山房記念館もあります。
記念館の前庭には、漱石の作品にちなんだ植物が植えられていますので、ハシゴ訪問もおすすめです。
季節の変化に合わせてカフェのメニューも楽しむのも贅沢ですね。
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